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まきのセレクト前夜 小学校編

まきのセレクトを始めたのは2017年11月21日だったと思う。

自宅玄関を店にしたのは2018年3月25日。

その前、病気になるもっと前、学生の頃の話から書いていこう。


どれだけのボリュームになるかも分からない。

まずは小学校時代から。

たぶんこの頃から、今の自分という人間が少しずつ形成されている。

それでは始めようか。


小学校の頃は特にクラスで目立つタイプでもなく、

自分の気持ちを伝えるのが苦手な、おとなしい子どもだった。


思い出すのは人から嫌がらせを受けていたこと。

根に持っている訳ではないと思うが、

自分にとって初めての違和感を感じた。


何故こんなことをさせようとするのか、

このことが一体何になるのか、分からなかった。


言われたままにやってみたら、良くないことだった。

それくらい何も分からなかった。

小学校2年生のころかな。

やらせた連中が笑っていた記憶がある。


その後、4年生~6年生では特定の人から

今でいうイジメみたいなことがあった。


自分だけ仲間外れにされるというやつだ。

はば、という言葉は愛知の方言みたいだね。


これには参った。

子どもだけでいる時と、親や先生がいる前で態度が違う。

何なんだろう。とずっと思っていた。


それを口に出したり、反抗できるような子どもでもなかった。


今では、寂しさを抱えていた人間だったから、

そういうことをしたのかな。と感じている。


その子の親はとても厳しかった。

同じ団地に住んでいたが、家の外の廊下に出されていた姿もよく見た。


うちは過保護だったように思う。

特に不自由を感じたことがない。


ファミコンも早くにあり、

自分が家にいなくても、友達が先に家でファミコンをしていたり。


ファミコンのおかげだが、狭い部屋に子どもがたくさんいたが、

その中に彼の姿は無かった。


親が仲良くなかった。と気づいたのも

小学校高学年だったように思う。


ある夜、ふと目が覚めると、声が聞こえた。

両親が何かを話している。


その後、母親が泣きながら何かを話しているのが聞こえた時、

子供心に起きていることを知られてはいけない。と思った。


うちの親は仲良くないのか。

そんなことは感じていなかったので、ショックだった。

このショックは大きく誰にも言えなかった。


そんな小学校時代があったからか、

その後ずっと人のこと、自分のことを信じ切れない、

人との距離感を気にしてしまうようになった。


だからか、小学校の5年生くらいから、

人って何なんだろう。

人は何故生まれたのだろう。

何故生きているのだろう。

好きになるとは何なんだろう。

結婚って何だろう。


などを毎晩のように考えていた。

死んだら地獄へ行くのかな。と思って怖くなったりもした。


記憶に残るのは、人に対して感じた違和感。


そんな中でも嬉しかった記憶がある。


小学校6年だろうか。

クラス内だけではなく、学校中の人気者がいた。


勉強もスポーツもできる、生徒会長もやる。

スーパースター、太陽のような存在に思えた。


言うまでもなく、僕とはまったく違う人間だ。


ある時、席替えをしたころ、スーパースターの隣になってしまった。

大丈夫だろうか、うまくやれるかな。と緊張したように記憶している。


ある算数の授業中で、ことは起きる。

いつものように、先生の問いに手を挙げて答えようとする人はお馴染みのメンバー。


その時、彼が話しかけてきた。

答え分かる?

一瞬びっくりしたが、うん、これでしょ?と言うと、

そう合ってるよ。手を挙げてみなよ。と言われた。(たぶんこんな会話)


その時の衝撃が分かるだろうか。


これは以前Instagramでも投稿したが、

普段手を挙げるどころが、当てられても、緊張してはっきりと答えることもできない俺。



俺はそっち側の人間じゃないんだって。



と思ったはずだが、不思議とスーパースターに言われると、

じゃあ。という気持ちになってしまうのがすごい。


その後の流れはスローモーションのようだった。


彼を見ていた俺の目が先生の方へ向く。

緊張感を感じながらも、ゆっくり右手を挙げる。

先生が、えっ?って顔をし、目が合う。

これは当てられる。と感じる。

先生が俺の名前を呼んだ瞬間、クラス中(たぶん)の生徒が、俺を見る。

答えを言った後のクラスのどよめき。

スーパースターの方を向いたはずだが、なんとなくしか覚えていない。


この出来事はかなりの衝撃だった。

そっち側の人間じゃないやつが、そっち側へ行く。

それが仮にあったとしても、自分になるなんて思えない。


あの瞬間の出来事は誰も覚えていないと思うし、

スーパースターの彼の記憶にも無いだろう。


それでも自分の中の何かが変わった。


俺にもできるかもしれない。


初めての感覚。


彼が何故声をかけてくれたか分からない。

その後もジーパン履いたらかっこいいと思うよ。

とかアドバイスをしてくれた。


小学校の、いや人生の中でも忘れることができない数少ない体験をした。


人に対する嫌な記憶の方が強い小学校時代だが、

自分の人生に可能性を感じることも無かった人間が、

俺にもできるかも。と思えたこの気持ちは、

無意識だが今でも最後の最後の一押しになっているような気がする。


この人との出会いで人生が変わったと思える人が何人かいるのだが、

その最初の人物との出会い。


あんなかっこいいやつにはなれないかもしれないけど、

俺にだって。


今でもそうだよね。


次は中学校時代へ。







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